調剤薬局最前線
<検証>2022年度診療報酬改定(2)
リフィル処方箋の導入
財務省の財政制度審議会は診療報酬改定や介護報酬改定等が実施される前の年に「財政健全化に向けた建議」を公表するのが慣習化されています。所謂、「春の建議」と総称されるもので、2021年5月21日に発表。それに先駆け、財務省は同年4月15日に「社会保障の提言」を公表しましたが、「春の建議」はそれと一体をなすものです。 ・・・もっと見る
<検証>2022年度診療報酬改定(1)
「全世代型社会保障」実現への道
2022年度診療報酬改定の具体的な報酬内容が2月9日、公表されました。医科、歯科、調剤、薬価、材料価格等も含む全体の改定率は全体で-0.94%。マイナス改定は2016年から4回連続となります。 ・・・もっと見る
次回調剤報酬改定に向けて
実質プラスは僅か0.08%、「適正化」を除くと新機軸に乏しい調剤報酬改定
2022年1月14日、21年12月22日の予算大臣折衝を踏まえて、厚生労働大臣から中央社会保険医療協議会(中医協)会長への諮問が行なわれ、令和4年度診療報酬改定「本体」の改定率を+0.43%に決定。「看護師の処遇改善のための特例的な対応」、「不妊治療の保険適用のための特例的な対応」(いずれも+0.20%)、反復利用できるリフィル処方せんの導入・活用の促進による効率化(-0.10%)等の増減分を除くと+0.23%のプラス改定で決着しました。 ・・・もっと見る
次回2022年度調剤報酬改定に向けて
薬局の「対物」から「対人」業務への転換(II)
前回2020年度診療報酬改定では、薬局における対人業務の評価が大幅に拡充されました。具体的には「吸入薬指導加算」、「地域支援体制加算」届出薬局だけを対象にした「調剤後薬剤管理指導加算」、「経管投薬支援料」等の新設ですが、これらはいずれも当該患者あるいは、処方する医師・医療機関の求めに応じて担うべき業務で、医療機関等との連携なしには成立し得ないものです。 ・・・もっと見る
次回2022年度調剤報酬改定に向けて
薬局の「対物」から「対人」業務への転換(I)
厚生労働省が2015年に策定し、公表した「患者のための薬局ビジョン」(以下、同ビジョンに略)では、「かかりつけ薬剤師」としての役割の発揮に向けて、「対物業務から対人業務」へのシフトが大きな方針として打ち出されました。 ・・・もっと見る
グローバリズムとは対極にある「地域密着」型薬局の取り組み(4)
「コミュニティーファーマシー」の“あるべき姿”を体現
岡山県下に14店舗を展開するマスカット薬局グループは、近年在宅医療に力を注ぎ各店舗が医療保険の訪問薬剤管理指導及び、介護保険の居宅療養管理指導を実践。うち3店舗は「健康サポ―ト薬局」を届け出ています。 ・・・もっと見る
グローバリズムとは対極にある「地域密着」型薬局の取り組み(3)
新しい時代の薬局経営・SDGsの実践
岡山県内で14店舗を展開する(株)マスカット薬局(高橋正志代表取締役 資本金1,000万円 年商36億円/2019年度)グループは1998年の創業。当初から「岡山県各地域の健康を守る」ことを本位とし、県外に事業を拡大しないとのスタンスは一貫しており、各店舗が地域に密着したユニークな取り組みを実践してきました。 ・・・もっと見る
グローバリズムとは対極にある「地域密着」型薬局の取り組み(2)
服薬指導ブース「完全個室化」の副作用とは
新たな薬局認定制度が誕生し、2021年8月より認定の始まった地域連携薬局。筆者は3店舗ある全店舗での認定を目指す某薬局グループの本店を見学させて頂く機会を得ました。 ・・・もっと見る
グローバリズムとは対極にある「地域密着」型薬局の取り組み(1)
地域連携薬局と「家族」経営
2019年12月に交付された薬機法(医薬品医療機器等法)改正で、「地域連携薬局」及び「専門医療機関連携薬局」という2タイプの機能別薬局の名称独占による認定制度が始まります。 ・・・もっと見る
2021年度介護報酬改定訪問薬剤師による居宅療養管理指導の改正チェックポイント(下)
近年急増の「施設訪問」。要件厳格化で今後は抑制へと向うか
地方の某県で11店舗を運営するM薬局グループは、薬剤師の在宅訪問指導に熱心に取り組んでいる企業。11店舗あるうちの2店舗で既に健康サポート薬局の届出を行っています。店舗毎の需要に差はあるものの、現在高齢化の進展する地域において、全店舗で医療保険の在宅訪問薬剤管理指導及び、介護保険の居宅療養管理指導を実践しています。各店舗では原則1名の薬剤師が店舗専任。 ・・・もっと見る